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このページは、吉田浩美さんの本の感想のページです。

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「a piece of cake」筑摩書房(2003年7月読了)★★★★

「大きな丸ごとのケーキではなく、そのほんのひと切れを楽しみたいというような。そんな本をつくってみようと思う」という言葉通りの、小さくて可愛らしい本が12冊。著者は、クラフト・エヴィング商會の吉田浩美さん。しかしフジモトマサルさんと奥様でコルク人形作家の片岡まみこさん、そして吉田篤弘さんもゲスト参加しています。

フォント好きの私には「a」だけを集めた「a piece of cake」も気になりますし、「ゆっくり犬の冒険」の犬の間合いをとった喋り方も、ちょっと粋な老紳士という感じでいいですね。「誤字標本箱」には、思わず笑ってしまいました。そして「寄贈本」のフジモトマサルさんのイラストも「283番目のコルク人形」の片岡まみこさんのコルク人形も、またこの雰囲気にしっくりと馴染んでいて素敵です。どの本も、一度見てしまったら、きっと手放したくなくなってしまうような可愛い本なのでしょうね。紙を選んだり文字を選んだり、栞となる紐を選んだり。そういう作業の1つ1つの楽しさがこちらまで伝わってくるような1冊でした。この本が出版された頃、実際にこれらの本や、クラフト・エヴィング商會さんの写真やイラストなどの原画の展示会もあったのだそうです。これはぜひとも見てみたかったのですが、もうないのでしょうか。

a piece of cake、ゆっくり犬の冒険・1、夜更かしのためのパン焼きレシピ、ものすごく手のふるえるギャルソンの話、夜おそくの客、BEYER NO.53、誤字標本箱、寄贈本、283番目のコルク人形、明烏、眠い文鳥、なんでもない白い本、あとがき

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