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このページは、赤川次郎さんの本の感想のページです。

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「ふしぎな名画座」角川文庫(2004年10月読了)★★★

ふと目の前に入ってみれば、そこには懐かしい映画が。それはただ1人の観客のためにの名画座。そこで上映されている映画は、その観客の人生を映し出すのです。名画をモチーフにした短編集。

「〔逢びき〕のあとで」で、くたびれたサラリーマンが名画座で出会った女性とする恋は、そのまま「逢びき」の映画のよう。「〔天使の詩〕が聞こえる」では、そこで観る映画に自分の非を悟らされることになります。そんな風に映画が登場人物の人生を映していると思えば、「〔非情の町〕に雨が降る」のように皮肉な結果を見せることも。短編ごとの映画の使い方はなかなか凝っていますね。しかし最初の3編ほどは面白く読めたのですが、それ以降の作品はやや単調に感じられてしまいました。せっかくの映画や名画座という場所の設定も、どうもあまり生かされていなかったように思えてしまい、少々残念でした。

収録作品…「〔逢びき〕のあとで」「〔天使の詩〕が聞こえる」「〔非情の町〕に雨が降る」「〔コレクター〕になった日」「〔ドラキュラ〕に恋して」「〔もしも…〕あの日が」「お出かけは〔13日の金曜日〕」「〔間違えられた男〕の明日」「〔ローマの休日〕届」

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