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このページは、津原泰水さんの本の感想のページです。

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「妖都」講談社文庫(2002年5月読了)★★★★★お気に入り
東京を徘徊する、人間でも幽霊でもない「死者」たち。彼らは確かな実体と意思を持ち、人間を死へと引きずり込みます。その頃東京で頻発していた奇妙な自殺や事故の多くは、「死者」たちの仕業でした。しかし彼らを見ることのできる人間はごくわずかで、周防馨もその1人。渋谷で死者による事故死を目撃した彼女は、同じくその現場にいた鞠屋雛子を見かけて、後を追いかけてきます。雛子も死者を見れる数少ない人間の1人であり、しかも彼女は死者たちに付け狙われていたのです。一方、その頃東京では、CRISISというヴィジュアル系のバンドの「妖都」という曲がヒットしていました。性別年齢経歴不詳のボーカル・チェシャが作ったその曲の中に、暗示的な歌詞を見つけて調べ始める雛子と馨。しかしチェシャは、数日前にマンション最上階の自室より飛び降り自殺をしていました。半陰陽であるとも、両性具有であるともいう噂のあった、美しくも妖しいチェシャ。そうこうしている間にも、死者たちによる殺戮は続きます。

綾辻行人、井上雅彦、小野不由美、菊地秀行といった錚々たるメンバーに絶賛されたという、津原泰水氏のデビュー作。それ以前にも「津原やすみ」名義で、講談社Xハート文庫のシリーズ物で活躍していた方だそうです。
表情豊かで読みやすい文章。しかしその文章の描く世界は、文章自体ほどには分かりやすくなく、突然の場面の切り替えも行われ、読者はひきずりまわされることになります。そして、死者、半陰陽、両性具有、古事記、マライーポリネシア神話、近親相姦、自己再生… というモチーフ。それらの混沌とした様には、なんとも闇とエロティシズムを感じさせられます。純粋なホラーというよりも、もう少しねっとりとした複雑なイメージ。裏表紙にもある「怪奇幻想小説」という言葉の響きがぴったりです。そして混沌としたまま終わるラスト。この終わり方は、人によって評価が様々なのではないでしょうか。読者を選びそうな作品です。しかし解説で佐藤嗣麻子さんが、「津原泰水によって広げられた広大な風呂敷は畳まれずに、混沌もしくは混乱の渦の中にぶち込まれている」と書かれている通りだと思います。混乱ではなく、混沌だと思いますが。確かに。
異形という言葉にひたすら惹かれる人に。黄昏… 誰そ彼。

P.145「安全とか生きてるとか、そういうことってとても微妙なバランスのうえに成立していることだと思われませんか」

「蘆屋家の崩壊」集英社文庫(2002年4月読了)★★★★★お気に入り
【反曲隧道】(かえりみすいどう)…30代にして無職の猿渡と、仲間内で「伯爵」と呼ばれる怪奇小説家。お互いに無類の豆腐好きで意気投合。幽霊の名所とされるトンネルで見る中古車の記憶とは。
【蘆屋家の崩壊】…豆腐巡りの旅に出た2人は、成り行きで福井県小浜にある猿渡の大学時代の友人・秦遊離子の家を訪れることに。大学時代、狐が憑くと恐れていた彼女は。
【猫背の女】…猿渡が大学1年の頃。コンサートで席を譲った佐藤美智子と名乗る女性からの電話。2度目の誘いを反故にしてそのまま帰省した猿渡は、部屋が小火を出したことを知ることに。
【カルキノス】…伯爵の思い出の夏の蟹を目当てに2人は静岡へ。紅蟹で財を為した六郷という男の家に招かれご馳走になります。しかしその晩、赤い顔をした巨人が出現したという騒ぎが。
【超鼠記】…大学を出て就職した会社を辞めた猿渡は、大学時代の先輩・蜷川に泣きつき、そのオフィスに寝泊りしていました。猿渡が聞いた天井を走る鼠の音に、蜷川は鼠駆除業者を頼むことに。
【ケルベロス】…「カルキノス」の翌日。前日知り合った女優・落合花代に頼まれ、2人は花代の出身の山村へ。村ではこの20年様々な災厄が続き、それは全て花代の家のせいにされていました。
【埋葬虫】…猿渡が銀座で偶然出会ったのは、大学時代の友人の伊予田。猿渡が彼の家へ行くと、マダガスカルで虫を食べすぎて瀕死になった男が横たわっていました。
【水牛群】…仕事を首になり、神経症を病んだ猿渡。不眠と拒食、そしてアル中。そんな猿渡を連れて、伯爵はあるホテルへ。ホテルの中の料理屋で水牛を勧められ、湖の水牛の群れを見ることに。

猿渡と伯爵の連作短編集。濃密な文章で、淡々と出来事が語られていきます。最初の短編「反曲隧道」は句読点の数も極端に少なく、これが独特の濃密な雰囲気を醸し出しているようです。それ以降、句読点の数は普通の状態に戻るのですが、既に捕らえられてしまった読者には、もう逃げる術もなく…。
一見普通の状況の中にほんの僅かな歪みがあり、気付かなければそれまでなのに、猿渡はそれに気がついてしまうのですね。何かがおかしいと思っている間に、その歪みの中にすっかり取り込まれてしまう猿渡。普通の人間でも「この一言を言ったらおしまいだ」「これだけはやってはいけない」など、日常生活における禁忌が色々とあると思うのですが、頭ではよく分かっていても、敢えてそちらに進んでみたくなる、進まざるを得なくなってしまう、そんな感じです。そんな彼を現実の世界に引き戻す役目をするのが伯爵。2人のやりとりが軽快で楽しいだけに、落とされた時の恐怖は格別。幻想的な中に、時々はっとするほどの怖さがあります。しかしホラーという言葉では片付けてしまいたくない作品。まるで澁澤龍彦氏を思わせるような端正な作品です。タイトルはエドガー・アラン・ポーの「アッシャー家の崩壊」から。そしてどうやら猿渡は津原さん本人、伯爵は井上雅彦氏がモデルのようです。ハードカバーには、著者自らの覚書が載っているようなのですが、文庫版にはそれがなくて残念。
それにしても、登場する豆腐その他の料理がどれも本当に美味しそうです。

「反曲隧道」たった6ページの短編なのに、登場人物紹介の導入部分とは思えないほど濃い作品。すんなりと物語の世界に入り込めます。そして驚きのラスト。「蘆屋家の崩壊」安倍晴明と蘆屋道満、八百比丘尼、狐憑きを恐れる女。モチーフの使い方が巧いですね。「猫背の女」これは夢オチで終わって欲しかったような… 壮絶で怖いです。「カルキノス」カルキノスとは、ギリシャ神話でヘラクレスに踏み潰され、星座になる蟹。蟹は蟹でも…。「超鼠記」これはなぜこの位置に入っているのでしょう。これも後からじんわりと怖さがきます。「ケルベロス」3つの頭を持つ地獄の番犬。しかし古事記の世界に驚くほど馴染んでますね。「埋葬虫」気持ち悪いのですが、一気に読んでしまう話。いくら美味しかったとしても、やはりそんな虫は食べてはいけません。しかしラストの極彩色の美しさは必見。「水牛群」猿渡の繊細さが痛いです。頭の中の恐怖をインク壷になぞらえるのが面白いですね。死と再生の物語。

P.266「書けます。でも事実をそのまま写したりしませんよ。小説ですから。胸の底にしまった一度忘れて、それがいつか自分の物語として甦ってきたとき、自分の言葉で描きなおすんです。そうして初めて奇跡も怪異も、生じた瞬間と等しい力を持ちます。」

「ペニス」双葉文庫(2005年2月読了)★★★
主人公は、井の頭恩賜公園の初老の公園管理人。性的には不能であり、生まれてこのかた性交をしたことがなく、それでもときには風俗店に行くこともあります。しかしある日、その管理所が出来て以来8年間も使われていなかったロッカーを開けると、そこからは少年の死体が転がり出てきて…。

これは幻想小説と言えばいいのでしょうか。中心となるストーリーは一応あるのですが、それよりも特に筋書きのないオムニバスの映画を観ているような印象。現実と虚構、そして現在と過去が入り混じって描かれていきます。主人公の視点がどんどん移り変わって色々な情景が描かれていくのですが、鮮やかな情景の割に、存在感は希薄。それでいて濃厚。不安定でとりとめがなく、混乱しており、それでもその核にはしっかりと何物かが存在しているという感じ。生きている人間の思考を覗き込んだら、このような印象を受けるのかもしれませんね。これは頭で理解するよりも、感覚として受け止め、感じて味わうべき作品なのでしょう。「妖都」や「蘆屋家の崩壊」といった作品にも幻想的な面がありましたが、それよりももう一歩踏み出したという印象。物凄く強い吸引力があるのは確かです。私の頭では到底全て理解できていると言えないのですが、一旦読み始めると止められなくなる強い力がありました。

「少年トレチア」 双葉文庫(2005年2月読了)★★★
東京都緋沼市の新興衛星住宅団、通称緋沼サテライトでは、不吉な事件が続出していました。犯人は「期日だ」と言いながら、動物や人間を殺していくのです。しかし犯人や目撃者と目されて問い詰められた子供たちの口から出てくるのは、「トレチアがやった」という言葉のみ。この緋沼サテライトには昔から「トレチア」伝説がありました。かつてこの団地で悪戯をする少年たちの集団にいた拝島竜介は、デートの帰りに子供たちに襲われて入院。子供の頃に竜介の仲間だった楳原崇と岩倉有希は竜介を見舞いに緋沼総合病院へと向かうのですが、その途中で姿を消した有希は、そのまま行方不明に。

「ペニス」に引き続きの幻想小説です。
沼の上に建てられた新興団地。トレチアという少年の存在と子供たちの暴走。「キジツダ」という言葉の謎。いかにも都市伝説といった雰囲気で始まります。大人でもなく、善悪の区別のつかない子供でもない年代の子供たちは、なんと中途半端な存在であり、そして極端な存在なのでしょうか。人工的な街を舞台にした闇に浮かぶ彼らの容赦のない残酷さ、その冷酷さのリアリティがとても怖かったです。そしてそんな都市伝説も、後半になると解体され、さらに予想もつかない怒涛の広がりを見せることになります。この辺りの広がりが津原さんの鬼才たる所以のような気がするのですが、そのイマジネーションの広がりに、読み手である私がきちんと付いていけているのかというと疑問が…。「死と再生」という、ありきたりな言葉で理解してしまってもいいものなのでしょうか。それでもこの世界観には圧倒されます。

「ルピナス探偵団の当惑」原書房(2004年6月読了)★★★★
【冷えたピザはいかが】…エッセイストの岩下瑞穂が撲殺されます。発見者は翌日訪ねてきた恋人。犯人は、岩下の担当の編集者の勤野麻衣子でした。
【ようこそ雪の館へ】…車で旅行に出た不二子と彩子、キリエ、摩耶、祀島の4人。しかし道路が雪崩でふさがってしまったため、そこにあった洋館に泊めてもらうことに。
【大女優の右手】…往年の大女優・野原鹿子が舞台で倒れ、そのまま息を引き取ります。死因は心筋梗塞。しかし救急車が到着した時、遺体は楽屋からは遠い女子トイレの中にあったのです。

ミッション系のルピナス学園の女子高校生・吾魚彩子が級友の桐江泉と京野摩耶、そして憧れの祀島龍彦と一緒に、刑事をしている姉・不二子とその相棒・庚午宗一郎から持ち込まれた事件を推理するという連作短編集。最初の2編は、10年ほど前に「津原やすみ」名義で講談社X文庫から出版された、「うふふルピナス探偵団」「ようこそ雪の館ヘ」を全面改稿したもの。そしてこれに「大女優の右手」が新たに書かれたのだそうです。X文庫の時とは、おそらく文体がかなり違うのではないかと思いますが、さすがに元は少女小説らしく、テンポが良くてさくさくと読める楽しい作品となっています。そしてやはり少女小説ならではといったところで、キャラクターが魅力的。特に彩子の憧れの祀島くんが何ともいい味を出しています。
「冷えたピザはいかが」倒叙式のミステリ。犯人がなぜピザを食べなければならなかったのかというのは今ひとつ納得できなかったのですが、エアコンのタイマーの説明には非常に納得。「ようこそ雪の館へ」奇妙奇天烈な推理も披露されるのですが、しかしその着眼点が面白いですね。「大女優の右手」ここで演じられている尾崎翠の「瑠璃玉の耳輪」は、実在する作品。その舞台の艶やかさが伝わってくるような作品です。プラチナの腕輪という小道具の使い方も鮮やかで、しかも切なさを孕んでいていいですね。この作品の中では、右手が切断されたというのも、まるで1つの儀式のように見えてくるのが不思議。遺体の移動トリックが面白く、3作の中ではこれが一番好きです。
彩子と祀島くんの恋の行方も気になりますし、続編もぜひ書いて頂きたい楽しいシリーズです。

「綺譚集」集英社(2005年4月読了)★★★★★
【天使解体】…神経症の作家は、亡き父の3回忌のための里帰り中に交通事故を目撃します。
【サイレン】…夏休みになって姉の幾子の元を訪れた公太朗は、祖父殺害を誘われることに。
【夜のジャミラ】…夜の学校で毎晩1人だけ選んで、死ぬほど驚かせる「ぼく」。
【赤假面傳】…美を啜り尽くした時初めて、傑作を生み出す新進気鋭の画家・村山の物語。
【玄い森の底から】…書家の弟子となりながら、兄弟子の斐坂に犯されながら死んだ「わたし」。
【アクアポリス】…国枝里香が死んだ時一緒だったのは、「僕」と福本秀一と篠塚千絵でした。
【脛骨】…「私」は、交通事故に遭って入院している「赤目」のホステスの山際多恵を見舞います。
【聖戦の記録】…「おれ」は、犬の「イシダイッセイ」の散歩中、兎派に石を投げられ驚きます。
【黄昏抜歯】…頬が膨れるほどの歯痛に苦しむ陶子は、婚約者と諍いをして店を飛び出します。
【約束】…16歳の時、夜の観覧車で偶然出会ったタカシとエリカはたちまち恋に落ちます。
【安珠の水】…娼婦の安珠は父の分からない息子・有世を生み、海辺の街に暮らすことに。
【アルバトロス】…白い兵隊たちが上陸して以来、ププカは姉のラウラと睦み合うことに。
【古傷と太陽】…石垣島出身の吾郎に惹かれた沙織は、吾郎の中に南の島を見ます。
【ドービニィの庭で】…「私」は飴要介にファン・ゴッホの「ドービニィの庭」の再現を依頼されます。
【隣のマキノさん】…マキノさんの家の庭には地雷が埋められ、有刺鉄線で囲まれていました。

まず装丁がとても美しい本です。表紙の女性は生きているのでしょうか、それとも死んでいるのでしょうか…。「津原やすみ」の著者検印が本の奥付に入り、ハトロン紙が貼られているのも素敵ですし、本の中のアールヌーボー風のクラシックなデザインもとても凝っていますね。
そしてこれは、廣済堂出版の「異形コレクション」を中心に、様々な媒体に発表された短編を集めた短編集。(私は「アルバトロス」は「エロティシズム12幻想」で、「玄い森の底から」は「十二宮12幻想」で既読でした) 出所も舞台背景もまるでバラバラのはずの短編集なのですが、全体を流れる空気は艶やかで美しく妖しく、とにかく耽美。何も知らずに読めば、これらの短編の出所が違うとはまるで思わないかもしれません。1つ1つは違う世界なのに、どこか共通しており、まるで違和感なく繋がっていきます。「生」と「死」、あるいは「正気」と「狂気」の境目が曖昧で、弛緩しているように見えながらも実は緊張しており、幻想的でありながら怪奇でもあり、普通の世界のようでありながら、どこか一歩踏み出してしまった印象。そしてとにかくエロティック。1つ1つの言葉がまるで意思を持って生きているようですね。
この中で特に印象に強く残ったのは「聖戦」なのですが、これはまるで長編「ペニス」のようですね。「ペニス」という作品は、この短編をふくらまして書かれたものなのでしょうか。これを読むと、「ペニス」もまた短編集として読むべきだったのかもしれないと気づきました。初読の時は苦労したのですが、今読み返したらもっと深く理解できるかもしれません。そして「ドービニィの庭で」は、ゴッホの晩年の作品である「ドービニィの庭」の絵が目の前に迫ってくるようでした。鮮やかです。

収録作品:「天使解体」「サイレン」「夜のジャミラ」「赤假面傳」「玄い森の底から」「アクアポリス」「脛骨」「聖戦の記録」「黄昏抜 歯」「約束」「安珠の水」「アルバトロス」「古傷と太陽」「ドービニィの庭で」「隣のマキノさん」

「赤い竪琴」 集英社(2005年6月読了)★★★★★お気に入り
祖母の遺品の中から、戦時中に夭折した天才詩人・寒川玄児の日記を見つけたグラフィック・デザイナーの入栄暁子(さとるこ)は、その詩人の孫が東北沢にある欧州料理店「ラ・オクタヴ」の常連であることを知り、早速会いに行くことに。寒川玄児の孫は、寒川耿介。古楽器創作者で、様々な楽器を創り調律をする仕事をしている人物。暁子も日記のお礼にと耿介が創り上げた赤い竪琴をもらうことになります。最初は耿介にあまり良い印象を持たない暁子。しかしラ・オクタヴで出会ったチェレスタこと誰もが、耿介に興味を持たないようにと暁子に忠告するのです。

津原泰水さんの作品といえば、怪奇小説であったり耽美小説であったり幻想小説と読むたびに表情を変えて楽しませてくれるのですが、今回は恋愛小説。ストレートな純愛物です。文章だけはいつもながらの津原泰水さんの文章。しかしこれほどまでに作り上げる雰囲気が違うとは正直驚きました。もちろん純愛物とは言っても津原作品、一筋縄ではいきません。
寒川玄児と暁子の祖母・邦のことを低音部で奏でながら、暁子や耿介の物語が主旋律で奏でられていきます。過去が現在になり現在が過去に。現在と過去が錯綜し同化し、そしてどこか先行きの予感をもたらすこの構成がまた何とも言えません。色々な出来事はあるのですが、むしろ淡々とした日常の描写が中心。その中での暁子や耿介の一言一言に引き込まれました。抑えられた、しかし今にもほとばしり出しそうな情熱。大人の恋のもたらす熱さとほろ苦い甘美さ。最後の一言が本当に良かったです。ある程度酸いも甘いも噛み分けた大人の方が、この世界を堪能できるかもしれません。読んでいると思わず叫びだしたくなるような痛さもある恋愛小説でした。
赤い竪琴はどのような音色がするのでしょう。ギュスタブ・モローの描いた「オルフェウスの首を持つトラキアの娘」というモチーフがまたいいですね。そして玄児の日記もまた良かったです。
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