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このページは、バリー・ハナの本の感想のページです。

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「地獄のコウモリ軍団」新潮クレスト・ブックス(2007年9月読了)★★

この3年ほど三日月湖の120cm四方の水面を見続けていた91歳のルイスは、その日も高価な海釣り用の竿を持って立っていました。そこに現れたのは、自称飛行貴族の老アルリッチ、昔からこの入り江に住んでいるシドニー・ファート、稀代の嘘つき野郎・ピーター・レンといういつもの面々。4人は今までにできずに後悔したことの話を始めます。そしてミセス・ウーテンが現れて… という「老いの桟橋」他、全16編の収められた短編集。(「BATS OUT OF HELL」森田義信訳)

アメリカ南部を代表する作家だというバリー・ハナ。処女長編ではウィリアム・フォークナー賞を受賞し、作家としての地位を早くも確立、現在はミシシッピー大学で創作を教えているという作家なのですが…。一応最後まで読んだものの、最初から最後まであまり楽しめなくて残念。老いや死をテーマに扱った作品が多く、毒が強いです。訳者あとがきには「きっとハナは、人間の生を逆転した地点から眺めてみたかったのではないだろうか」とありますし、確かにその通りかもしれないと思います。こういう作品が好きな人にとっては堪らないほではないでしょうか。しかし私の理解の範囲外。強いて言えば、「老いの桟橋」「ふたつのものが、ぼんやりと、互いに襲いかかろうとしていた」「よう、煙草と時間とニュースと俺のメンツはあるかい?」「ニコディマスの断崖」辺りは、比較的受け入れやすかったように思います。

収録:「老いの桟橋」「ふたつのものが、ぼんやり、互いに襲いかかろうとしていた」「地獄のコウモリ軍団」「ヤープの夜:ルーンズウェント・ドーヴァーによる報告書」「クリスマスの教訓劇」「悲惨日記」「ルーグ・ルートのスパイ」「母なる口腔」「至高のスキャンダル」「発覚! ロックスターに過去なし」「モナは二回でアレを欲しがる」「ハーマンはよその州」「デンタル」「このお目出度き種族」「よう、煙草と時間とニュースと俺のメンツはあるかい?」「ニコディマスの断崖」

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