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このページは、ジェフ・ヌーンの本の感想のページです。

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「未来少女アリス」ハヤカワ文庫FT(2006年1月読了)★★
マンチェスターのディズベリーにある大おば・アーミントルードの家にいたアリスは、何もすることがなく退屈していました。午前中いっぱいかけて完成させようとしていたロンドン動物園のジグゾー・パズルも12ピース欠けていましたし、本当に何もすることがないのです。その時、オウムのホイッパーウィルが「毎日、二時十分前に笑って、七時二十分すぎにしかめつらをするのはだれだ?」とアリスに話しかけます。答えが分からないアリスに、カゴの扉を開けてくれたら答えを教えるというオウムが言い、アリスはカゴの扉を開けることに。しかしその瞬間、ホイッパーウィルはカゴから飛び立ってしまうのです。大きな振り子時計の開いていた扉に飛び込んだホイッパーウィルを見て、アリスは扉を勢い良く閉じるのですが、アリスが扉の窓から覗き込むと、ホイッパーウィルは消えうせていました。そしてアリスがオウムを探すために、時計の扉の中に入り込むと…。(「AUTOMATED ALICE」風間賢二訳)

ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」の未来編。未来の舞台は1998年のマンチェスター。
物凄い勢いで地口や洒落、言葉遊びが繰り出されていきます。これは訳すのがさぞかし大変だったでしょうね。英語での言葉遊びをここまで見事に日本語に訳した風間さんには頭が下がりますが、あまりに凄いので、さぞかし大変な作業だっただろうということばかり気になってしまい、あまり本文を堪能するところまではいきませんでした…。かなりのナンセンス好きな人向けの作品ですね。
未来に飛ばされてしまったアリスが自分のことだけで精一杯のはずなのに、それでも2時から始まる大おばさんの授業に遅れるのをしきりに気にしてるのが微笑ましいですし、ギタリストやトランペッターのパロディにはにやりとさせられました。
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