Livre資料室TOP≫HOME≫
Livre

ロビン・フッドは、中世イングランドで活躍したとされる伝説上の義賊
鮮やかな緑色の衣服を身にまとい、シャーウッドの森に仲間たちと住んでいたといいます
抜群の弓の腕前で、権力に反抗した場面などが痛快です

ロビン・フッド伝説関連作品(基礎編)■
ロビンフッドのゆかいな冒険1」「ロビンフッドのゆかいな冒険2」 H.パイル(上田真而子訳)岩波少年文庫(2002/10)

私が最初に読んだロビンフッドの物語。児童書ではありますが、様々なエピソードが上手くまとめられているので、大人にも読み応えは十分。入門編に最適です。金持ちからは搾り取っても、貧しい人々には決して手を出さない庶民の味方・ロビンフッドの物語は、爽快な勧善懲悪物。陽気で明るいロビンフッドも魅力的ですし、「楽しき人々」にも個性的な面々が揃っています。特に私の詳しい感想はコチラ


ロビン・フッド伝説関連作品(解説編)■
中世騎士物語」ブルフィンチ(野上弥生子訳)岩波文庫(1980/02)

ブルフィンチはアメリカの作家。ブルフィンチの神話や伝承関係の本は、ブルフィンチの神話や伝承関係の本は、どれもイギリス文学を読もうと考えているアメリカ人のために書かれた本で、必要な知識を手軽に幅広く得るために分かりやすく書かれた入門書。この本の中心となるのは、あくまでもアーサー王伝説ですが、最後に「英国民族の英雄伝説」という章で、少しだけですがロビン・フッドが取り上げられています。私の詳しい感想はコチラ

ロビン・フッド物語」上野美子 岩波新書(1998/06)

世界中で愛されているイギリスの伝説上の義賊・ロビン・フッド。そのロビン・フッドがまず現れたのは、イギリス中世のバラッド(物語唄)でのこと。それからルネサンス演劇にも登場し、近代のバラッドに歌われ、音楽劇やパントマイムとなり、詩や小説、児童文学から映画まで、様々な場に登場しています。最初はヨーマン(自作農)出身のアウトローとして描かれていたロビン・フッドが、16世紀後半には「ハンティンドン伯爵」の仮の姿とされるなど、徐々にその姿を変容させていくことに注目し、様々な媒体の中に登場するロビン・フッドの姿を追っていく本です。私の詳しい感想はコチラ


ロビン・フッド伝説関連作品(応用編)■
アイヴァンホー上」「アイヴァンホー 下」スコット(菊池武一訳)岩波文庫(1964/01)

イギリスロマン派の作家ウォルター・スコットの代表的作品。12世紀末のイギリスを舞台に、獅子心王リチャードやアイヴァンホーが活躍する冒険活劇なのですが、ここに姿をやつしたロビン・フッドと托鉢僧タックらが登場します。ロビン・フッドはその素晴らしい弓の腕前を見せ付けてくれますし、タックとリチャード王とのやり取りも愉快。この2人、登場はしてもなかなか本当の名前は判明しないのですが、イギリスの読者ならば、名前を聞かなくてもピンと来るのだそうです。訳が時代劇調なのが難点ですが、物語自体はとても面白いです。私の詳しい感想はコチラ

シャーウッドの森の物語」全3巻 ジェニファー・ロバースン(木村由利子訳)ハヤカワ文庫FT(1994/03)

ここでのロビン・フッドはハンティントン伯爵の嫡男ロバート、マリアンはレイヴンスキープの領主・フィッツウォルター家の令嬢・マリアン姫。お転婆な少女だった面影を残すマリアンに比べて、ロバートは悩める若者。ロビン・フッドの痛快な冒険活劇というよりも、女性の貞操や価値のことなどが繰り返し語られるフェミニズム色の濃い作品。私の詳しい感想はコチラ
森の姫君」「緑陰の騎士」「樹下の調べ


ロビン・フッド伝説関連作品(発展編)■
湖の麗人」ウォルター・スコット(入江直祐訳)岩波文庫(1911)

かつてはスコットランド王に仕えながらも、今は追放されてカトリン湖畔に密かに住むジェイムズ・ダグラス卿とその娘・エレンの物語。エレンを巡って、スノーダンの騎士フィッツ・ジェイムズ、黒鬼のロデリック,貴公子マルコム・グレアムの3人がしのぎを削ります。ロビン・フッドが登場するのはほんの一場面で、名前だけの登場なのですが、タック和尚やスケイズロック、スカーレット、マッチ、ちびのジョン、そしてマリアン姫まで名前を連ねています。私の詳しい感想はコチラ

とぶ船」上下巻 ヒルダ・ルイス(石井桃子訳)岩波少年文庫(2006/01)

魔法の船を手に入れたピーター、スーザン、ハンフリー、サリーの4人が、時空を超えて様々なところを冒険する物語。その冒険の中の1つが、ハンフリーが以前の冒険の時に船から落としてしまった模型機関車を探しに行くこと。そしてその模型機関車は、ロビン・フッドがシャーウッドの森で活躍したあの時代に落ちていたのです。パイルの「ロビン・フッドのゆかいな冒険」で馴染んでいたロビン・フッドですが、こういった子供たちの冒険物語の中に登場すると、やはり大人なのだと、少し怖いような気がしたのを覚えています。私の詳しい感想はコチラ

Livre資料室TOP≫HOME≫
JardinSoleil