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子供の頃大好きだった本 <絵本編その2>
<その1>よりも若干文字が多め、絵本と言えない物もあるかもしれません
これらの本は、主に幼稚園の頃に読んでいたと思います。

子供の頃大好きだった本 絵本編その2(岩波こどもの本)■
ひとまねこざる」H.A.レイ(光吉夏弥訳)

アフリカから連れてこられた、おさるのじょーじのシリーズ。
この他にも、「ひとまねこざるときいろいぼうし」「じてんしゃにのるひとまねこざる」「ろけっとこざる」「たこをあげるひとまねこざる」「ひとまねこざるびょういんへいく」と出ています。最後の2作は夫人のマーガレット・レイとの合作。ジョージの好奇心の強さといたずらはちょっぴり困り物なのですが、それでもやはり可愛いですね。私が一番好きなのは「ひとまねこざる」の中の、バスの上に座っているシーン。

まりーちゃんとひつじ」フランソワーズ(与田準一訳)

まりーちゃんと一緒にいるひつじの「ぱたぽん」が、今度赤ちゃんを産むことに。さて何匹赤ちゃんを産むのかしら…?まりーちゃんの想像がふくらみます。
言わばフランス版「取らぬ狸の皮算用」。(笑)しかしやはり、まりーちゃんは可愛いです。優しく明るく、ほのぼのとした絵が大好きでした。続編で「まりーちゃんのくりすます」も。

ちいさいおうち」ヴァ−ジニア・リ−・バ−トン(石井桃子訳)

静かな田舎に立っていたちいさいおうちののどかな毎日。しかしのどかな田舎だったはずのその場所も、開発によって次第に賑やかな町となり…。
古き良きアメリカという言葉がぴったりの絵本。最初の田舎の場面で描かれている、春夏秋冬がとても好きです。(普通の版の画像がなかったので、大型絵本の画像を代用しています)

こねこのぴっち」ハンス・フィッシャー(石井桃子訳)

リゼットおばあさんの家に住んでいる好奇心の強いこねこ・ぴっちが、猫以外の何者かになりたくて、色々と試してみずにはいられないところが、何とも言えずに可愛いのです。ペン画のようなタッチの絵も魅力的。(普通の版の画像がなかったので、大型絵本の画像で代用)

九月姫とウグイス」サマセット・モーム(光吉夏弥訳・武井武雄絵)

シャムの王家に生まれた九月姫。王さまから贈られたオウムが死んでしまって悲しんでいる9月姫を、野生のウグイスが慰めます。
サマセット・モームが書いた唯一の童話とのこと。イラストがとてもエキゾチックです。九月姫はともかく、他のお姫様たちに対して非常に辛辣なのには、子供心に驚かされたのですが… それもモームらしさなのでしょうか。

百まいのきもの」エリノア・エスティーズ/ルイス・スロボドキン(石井桃子訳)

友だちがいなくて一人ぼっちのワンダ・ペトロンスキー。毎日同じ色褪せた青い服を着ていた彼女は、実は「百まいのきもの」の持ち主だというのですが…。
あまり明るい話ではないのですが(いじめや差別も)、とても気に入っていた1冊。今から考えると、ワンダはポーランド系の移民だったのでしょうね。挿絵は、今見るとほとんど白黒だったのに、なぜか青の印象が強いです。100枚の服の絵が貼り出されている場面が、お気に入りでした。

はなのすきなうし」マンロ−・リ−フ/ロバ−ト・ロ−ソン(光吉夏弥訳)

スペインに住んでいた、フェルジナンドという牛は花が大好き。しかし大きな体つきのために、ある日闘牛場に連れて行かれてしまいます。
同じ牛でも、走り回ることが好きな牛もいれば、のんびりしているのが好きな牛もいれば、フェルジナンドのように花が好きな牛もいるわけです。見かけがどうであれ、自分が好きなことをしている時が一番幸せなんですものね。

ちびくろさんぼ」ヘレン・バンナ−マン/フランク・ドビアス(光吉夏弥訳)

絶版になっては復刊を繰り返している感のある「ちびくろさんぼ」。色々な論争を巻き起こしたようですが、かつては何十種類ものさんぼの本が出ていたようです。「ちびくろさんぼ」、私は名訳だと思うのですが…。私が持っていた「ちびくろさんぼ」には、「ふたごのうーふ・むーふ」も収録されています。こちらは岡部冬彦絵。やはりフランク・ドビアスの絵とは若干違います。ドビアスの絵の方が「じゃんぼ」や「まんぼ」に躍動感があります。

「岩波こどもの本」のシリーズは大好きで、たくさん持っていました。「ねずみとおうさま」(コロマ神父・石井桃子訳)、「金のニワトリ」(エレーン・ポガニー/ウイリー・ポガニー・光吉夏弥訳)、「きかんしゃやえもん」(阿川弘之・岡部冬彦)など。

子供の頃大好きだった本 絵本編その2(その他)■
かえるのエルタ」中川李枝子・大村百合子 福音館書店
らいおんみどりの日ようび」中川李枝子・山脇百合子 福音館書店

カンタが拾ってきたおもちゃのカエルは、雨をあびると本物のカエルに。そしてかえるのエルタは、カンタを連れて「うたえみどりのしま」へ… という「かえるのエルタ」と、「うたえみどりのしま」に住んでいる緑色のライオン・らいおんみどりが、猫のトランペや白熊のムクムクたちと一緒にサーカス団を始める「らいおんみどりの日ようび」。直接的な繋がりはないのですが、セットで大好きな物語でした。

いやいやえん」中川李枝子・大村百合子 福音館書店

ちゅーりっぷほいくえんに通うしげるは、何を言われても「いや」ばかり。とうとう「いやいや園」に入れられてしまうことに。
子供心に「いやいや園」が怖かった覚えが… 大人になってから読み返すと笑えるのですが、子供にはちょっぴり切実だったのでしょうね。

ももいろのきりん」中川李枝子・中川宗弥  福音館書店
ガブリちゃん」中川李枝子・中川宗弥  福音館書店

お母さんにもらった桃色の紙で、世界一きれいで大きいきりんのキリカを作ったるるこ。しかし雨に濡れて、キリカの桃色が剥げてしまいます。るるこはキリカと一緒にクレヨン山へと行くことに…という「ももいろのきりん」。クレヨン山で、バナナのように色とりどりのクレヨンが木になっている場面には憧れました。そして同じお2人の作品で、たねこと弟のそらた、真っ白なガチョウのガブリちゃんの「ガブリちゃん」も。こちらは子供がクレヨンでなぐり描きしたような素朴な絵が魅力的です。

びりっかすの子ねこ」マインダ−ト・ディヤング(中村妙子訳)偕成社
あおい目のこねこ」エゴン・マチ−セン(瀬田貞二訳)福音館書店

猫の話2つ。どちらも、はみ出した子猫が自分の居場所を求めてさすらう冒険の物語。「びりっかすの子ねこ」私が持っている本は、もっと可愛い猫の表紙だったのですが…。ディヤングでは「コウノトリと六人の子どもたち」という作品も好きでした。「あおい目のこねこ」の主人公は、とても前向きなシャム猫。表紙もとっても可愛いのです。こちらの表紙の画像がなかったのが残念。

ピーターラビットのおはなし」ビアトリクス・ポター(石井桃子訳)福音館書店

ピーターラビットのシリーズは全24巻あったのですが、私が持っていたのは最初の3冊のセット、この「ピーターラビットのおはなし」と「ペンジャミンバニーのおはなし」「フロプシーのこどもたち」だけ。でもとても大切にしていました。大学の頃訪れた、ピーターラビットの生まれ故郷のイギリスの湖水地方には、本当にピーターラビットのようなうさぎがたくさんいて大感激。日常に即したお話だったのですね。しかしピーターたちがお百姓のマクレガーさんにつかまると、奥さんに肉のパイにされてしまうというのも、十分日常に即していたようで… さすがイギリス人です。

のばらの村のものがたり」ジル・バークレム(岸田衿子訳)福音館書店

これは全8話を収めた愛蔵版ですが、実際に私が持っているのは、春夏秋冬の4つの物語を収めたもので原書版。のばらの村に住むのねずみたちの物語です。ピーターラビットが好きな人は、こちらもきっと好きなはず。絵もとても可愛いのです。

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