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大人になってから出会った児童書 <絵本編>
掲示板などでオススメして頂いて読んだ物や、図書館で気になった絵本など

大人になってから出会った児童書 絵本編■
あめ、雨」ピーター・スピアー 評論社

文字のない絵本。姉と弟が突然の雨に家に駆け込み、レインコートをや長靴で完全武装、再び外に遊びに出てのやんちゃぶり。それが本当に楽しそうなのです。2人のおうちの広い庭の情景も細かく描きこまれていて、その絵も大好き。スピアの絵本はどれも、さらりと緻密に描かれた絵が魅力。「ああ、たいくつだ!」での、退屈のあまり本物の飛行機を作って空を飛んでしまう双子の兄弟の話も痛快でオススメ。スピアには、他にも「きっと みんな よろこぶよ!」「サーカス!」「市場へ!いきましょ!」「ホラすてきなお庭でしょう」「ロンドン橋がおちまする」などの作品があります。

おばけのバーバパパ」アネット・チゾン/タラス・テイラー(山下明生訳)偕成社

絵を見ているだけでも楽しい絵本。しかしその内容は、なかなか風刺に富んだもの。作家はフランス人なのですが、やはりフランスの方はやはりイギリスはお嫌い?思わぬところに、お国柄が表れているのも楽しいのです。
おばけのバーバパパ」「バーバパパたびにでる」「バーバパパのいえさがし」「バーバパパのプレゼント」「バーバパパのなつやすみ」など

オリビア」イアン・ファルコナー(谷川俊太郎訳)あすなろ書房

オリビアはとってもキュートな女の子。歌ったり踊ったりお洒落をしたり、自分の部屋の壁に抽象画を描いてみたり… あと海辺で砂のお城を作るのも上手。周囲のみんなを振り回して疲れさせてしまうのですが、でもみんなオリビアが大好き。…というオリビアは、実はブタの姿をした女の子。モノトーンにはっとするような赤色の効いた絵がとても素敵で、センス抜群です。
オリビア」「オリビア サーカスをすくう」「さかさまオリビア」「オリビアかぞえる」「オリビア…ときえたにんぎょう

げんきなマドレーヌ」ルドウィッヒ・ベーメルマンス(瀬田貞二訳)福音館書店

パリの寄宿学校に住む12人の女の子たちの中でも、主人公のマドレーヌは特別元気な女の子。次々に登場するパリの風景も素敵ですし、なんともフランスらしいエスプリの効いた絵本。左の画像はマドレーヌシリーズの2冊目です。
げんきなマドレーヌ」「マドレーヌといぬ」「マドレーヌといたずらっこ」「マドレーヌとジプシー」「マドレーヌのクリスマス」「ロンドンのマドレーヌ

もけらもけら」山下洋輔・元永定正 福音館書店

ジャズ・ピアニストである山下洋輔氏と、モダンアートの鬼才・元永定正氏による絵本。特にストーリーはなく、「もけら もけら でけでけ」「ぱたら ぺたら」「ずばらば」「ぴた ごら ぴた ごら」など、ジャズのメロディやリズムを思わせる言葉だけで展開していくのですが、そのリズミカルな言葉の雄弁さには本当に驚かされます。読んだ人間の感性と柔軟性を広げてくれそうな絵本です。

おおきなきがほしい」佐藤さとる・村上勉 偕成社

大きな木が欲しいかおる。でも庭にあるのはツツジが2本とヤツデが1本。かおるは、庭にもし登れるぐらい大きな木があったら… と考え始めます。
かおるの夢はどんどん広がります。はしごを登っていくとかおるが過ごすことができる小屋があり、かおるはそこでホットケーキを作ったり妹と遊んだりします。リスや小鳥たちもたくさん遊びに来ます。小さい頃やってみたかった夢が、まさにそのまま絵本になっているという感じ。本当にとても素敵な絵本です。

いちごばたけのちいさなおばあさん」わたりむつこ・中谷千代子 福音館書店

地中に住んでいる、苺に赤い色をつけるのが仕事の小さなおばあさんが、時期外れの苺に大慌て、という話。苺に赤い色を塗るというその発想が楽しいのです。地下の家の断面図や、地上の苺も一緒に描かれているのでワクワクしますし、苺に赤い色を塗る準備に頑張ってるおばあさんの姿も可愛くて…。太陽をいっぱい浴びた水と、緑色の石。いいですねえ。最後に苺を抱きしめている姿も大好きです。

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